
結論から言えば「なります」
実際、私は現在、AirPods Pro (初代)を主に補聴器として使っています。
もちろん、音楽も聞きますが。
と言っても、本物の補聴器は使ったことがないので、比較はできませんが、AirPods Pro を使うと、今まで聞こえなかった、例えば、きゅうりを包丁で切る「サクッ」という音が聞こえるのにはびっくりしました。

年をとると、高い音、「カサカサ」とか「チーン」といった高周波音が聞こえなくなって来る、という事は、知識として知ってはいましたが、いやはや自分の耳がここまで聞こえなくなっていたとは。
「あ〜、いつのまにやら本当に高い音が聞こえなくなっていたんだ」と、当時72歳の私は、ぬか漬けにしたきゅうりを切る音で納得したのでした。
サタプラ試してランキング「ワイヤレスイヤホン編」
音楽好きの私は、YouTube の音を iPhone やパソコンで、有線のイヤホンで聞いていたのですが、TBS系MBSのテレビ番組「サタデープラス」の中の「サタプラ試してランキング」で「ワイヤレスイヤホン」が特集されているのを見ました。
www.mbs.jp
最近のイヤホン事情は知らなかったので、「へえ〜〜!」「ほお〜〜」と興味深く見ていたら、ランキング1位は「ゼンハイザー」でした。
ランキング担当の清水麻椰(しみずまや)アナウンサーが感動のあまり自腹で買ってしまったそうだし、良さそうだなあ、買ってみようかな、と思っていました。
「ノイズキャンセリング」と「外音取り込み」
いっぽう、このときランキング第4位のソニーのワイヤレスイヤホンに使われているノンズキャンセリングシステムには、ただ周りの音を消すだけでなく、反対に外の音をマイクで拾って聞こえるようにする、さらに増幅もできる「外音取り込みモード」というものがある、というのも気になりました。

「外音取り込みモード」なら、道路を歩いているときなど、自動車の音など外部の音が聞こえるので安全、電車内アナウンスが聞こえて便利という特徴がセールスポイントの1つになっていました。
「外音取り込みモード」で補聴器になる?
そして、「外音取り込みモード」は、もともとは「音楽を聞いていても、外の音も同時に聞こえる」という安全のための機能なのですが、製品レビューや口コミの中で、「音楽を聞かずに、単なる補聴器として使えるかも」というコメントがいくつかあったのですね。
私の耳は、年齢によるものですが、特に高音が聞こえにくくなって来ていました。
補聴器を使うほどではないけれど、ワイワイガヤガヤの居酒屋などでは話しているグループ内の人の発言が聞き取りにくい、ということが増えて来ていました。

「ピピピピ」という電子音のタイマーの音が聞こえにくい、奥さんには聞こえているのに自分には聞こえない、とか、色々な場面で聴力の衰えを実感することが増えて来ていたのですね。
いいんじゃな〜い?
そこに登場した、補聴器ではないけれど、それなりに外音がよく聞こえる機能があって、しかも音楽を聞くのが主な目的の製品なので、オーディオ用のワイヤレスイヤホンとしてもちろん使えるアイテム。
そして誰も補聴器として使ってるとは思わない。
ひょっとして、これはなかなか「いいんじゃな〜い?」と思ったわけです。
そして、このソニーのワイヤレスイヤホンにはすでに新製品WF-1000XM4が出ているのですが、その新製品WF-1000XM4とライバルのように比べられている機種が、もうひとつあるのに気が付きました。
ソニーに先行するApple
それが、このとき私が買った、Apple ワイヤレスイヤホン AirPods Pro(初代)ですが、
もはや2代目を超えて3代目の時代なので、初代はもはやCMにも入っていませんね。しかし、まだまだ問題なく使えています。
www.apple.com
確かに、比べてみると、AppleもソニーWF-1000XM4も、値段もコンセプトも同じようなワイヤレスイヤホンなのですね。
どちらも、その方式は違いますが、最新の「超高音質再生」にも対応しています。
しかし、どうやらそもそも AirPods Proシリーズ のほうが先行している機種のようで、そのぶんノウハウの蓄積もあり、製品レビューを見ても、風切り音が少ない、など、ノイズキャンセリング機能については AirPods Pro のほうが一枚上手のようなのでした。
低音はソニーが優秀
ただし、オーディオの音については、ソニーWF-1000XM4の方を評価する声が多いですね。特に低音が良く出ているとのこと。

AirPods Pro のほうはフラットでクセがないけれど物足りない、というわけです。
リンク
「外音取り込み機能」を優先
しかしながら、「外音取り込み機能」の方を優先した私は AirPods Pro(初代) を買いました。
リンク
※現在、もう第2世代を超えて、第3世代が発売中です。
youtu.be
リンク
appleのCMも、この、補聴器としても使える、という機能を強調するようになりましたね。
Hearing Aid feature for AirPods Pro 2 | Apple
こちらは英語ですが、「AirPods Pro 2の補聴機能」についての解説です。
youtu.be
音質は私には問題なし
この記事は「初代」についてのものですが、使い方としては、おおむね同じだと思われますので、このまま置いておきます。
そして AirPods Pro (初代)を実際聞いてみると、私の耳には低音もしっかり出ていて、低音の輪郭もくっきりしていて、ボヤーッとした低音ではないので、かえって小気味好いです。
どんな低音楽器で、どんな音程なのかがハッキリ分かります。
低音弦のこすれるかすかな高音の細かいニュアンスなども聞こえるし、これは全く問題ないと思いました。
言われるほどヒドくない、むしろいい音じゃん。(個人の感想です)
特に調整して高音が聞こえるようになると、あ、ここでこっちからこんな音がしてたんだ、という新発見がどんどん出来るので、むしろ、高齢者にとっては高音部が聞き取れる方が重要かも、という気もします。
イヤホン落ちまくりの私にもフィット
私は以前からAppleオタクだったので、Apple製品は買いまくりましたが、イヤホンだけは、初期は丸いボタンのような形の、コードの重さのかかる有線オープンタイプイヤホンだったこともあり、耳穴の大きい私では、耳からポロポロ落ちていたので、これだけは「使えね〜」とあきらめてました。

ところが今回、調べてみると、初期の有線オープンタイプイヤホンとは大違い。
ワイヤレスなのでコードがじゃまになることもなく、しかも耳穴に突っ込むカナル式に進化しているので耳にピッタリはまりそう、と見直しました。
標準で付いているイヤーチップは「M」ですが、「S」にも「L」にも変えられます。私は実際試してみて「L」にしました。
やはり私の耳は「大穴」でした。
耳への密着度もセンサーがチェック
AirPods Pro (初代)が耳の穴にぴったりはまっているかどうか、密着してスキマがないかどうかも、AirPods Pro (初代)のセンサーを通じて、なんと iPhone がチェックしてくれます。
AirPods Pro (初代)に付いている3つのマイクを使って、「ノイズキャンセリングモード」では外の音は無音にして、「外音取り込みモード」では、外の音がそのまま聞こえます。あるいは、お望みとあれば、外の音を増幅して、そのまま以上に大きく、よく聞くこともできます。

音の調整は iPhone でやります。
音の調整は、iPhoneのホーム画面から、
「設定」→
「アクセシビリティ」→
「AirPods」→
「オーディオアクセシビリティ設定」→
「ヘッドホン調整」
と進みます。
音質、音量のプリセットは、それぞれ3段階です。
音質は独自の3段階調整
音質調整は3段階になってます。
🟢「バランスの取れたトーン」
(全くフラットで、ほぼ外音そのまま、あるいは気持ち全体的にメリハリが付く感じですが、3つの音質の中では相対的に低音が一番強調されます。ベースや大太鼓の音、あるいはナナハンのエンジン音など低音がよく聞こえるわけです。)
🟢「音声の領域」
(中音域。いわゆるボーカル、人の話し声あたりを強調します)
🟢「明るさ」
(高音部を強調。「明るさに最適化すると、高音域が強調されます。」という記述があります。弦のこすれる音、シンバル音、ガスの漏れる音など、繊細な高音域がよく聞こえます。)
全体の音量も3段階調整
外音の音量については、
「ソフトなサウンドが、弱め、中程度、または強めに増強されます。」
という記述があります。
一見スライド式ですが無段階調整ではなく、音の大きさは3つのうちのどれかしか選べません。
途中の中間点、これとこれの間くらいの音の大きさ、で止めることは出来ません。
🟡「弱め」
(スライダー左。ほぼ外音そのままですが、それでも高音部が聞き取りやすく強調されます)
🟡「中程度」
(スライダーは中央。電子的に強調されている感はあります。)
🟡「強め」
(スライダー位置は右。かなり電子音的に強調されています。環境音によっては「キーン」というハウリングのようなことが起こります。しかし、「強め」だけあって、世界の音が、サラウンドステレオの中にいるようで、迫力で聞こえて来ます。後ろに来た自転車の「カタカタ」音も聞こえたりします。)
外音も音楽も同じトーンになります
音の調節は外音とオーディオは同じ扱いなので、好きな音楽を基準に流しながら調整しても、音楽ではなく外の音を基準に調整しても、効果は同じになってます。
🔴音楽の音量は普通に、音量ゼロから音量最大まで、iPhoneの方の音量調節ボタンで調節できます。
カスタムオーティオ設定
また、あらかじめiPhoneにセットされている「サンプル音源」を聞きながらの音質セット、音量セットをすることもできます。
iPhoneのホーム画面の、まず「歯車」マークの、
「設定」→
「アクセシビリティ」→
「AirPods」→
「オーディオアクセシビリティ設定」→
「ヘッドホン調整」→
「カスタムオーディオ設定」
と進みます。
🔵音量は人の話し声が、かすかに聞こえる状態からだんだん大きくなって来るので、聞こえた!というところで、クリックして全体の音量を確定します。
🔵次にサンプルになる曲が流れて、「A」の音と「B」の音を2つ並べて、どちらが良いですか?と、2つのタイプのトーンのうち好きな方をチョイス。
さらにこのパターンを何回か繰り返して、その人にとって最良の音場を作り出します。
🔵最後に、今作り上げた「カスタム」か、「標準」かをもう一回聴き比べて、どちらにするか決めます。
ちなみに、「カスタムオーディオ設定」を使って決めた私の設定は、音質は「音声の領域」、音量は「弱め」でした。
接続の仕方

インジケーターが白い光
充電器にAirPods Pro (初代)が入った状態でiPhoneに近づけると、自動的に接続します。充電器のインジケーターが白い光になっていれば、AirPodsの設定とペアリングができる状態です。
つながらないときは、iPhoneの電源ボタンをちょい押しで一旦スリープにしてまたすぐにちょい押しで画面を出すと、つながります。
それでもつながらないときは、iPhoneホーム画面の、
「設定」→
「Bluetooth」→
「オン」→
「AirPods Pro 接続」
でつながります。
パソコンでは「ブルートゥース」接続を選んで、さらに「AirPods Pro」を選べば接続します。
落下防止対策
この状態で外出すると、どんな想定外の出来事が起こって落下、という事態にならないとも限らないので、イヤーフックとイヤーストラップを付けて外出してみました。
リンク
何ということでしょう。今までの比較的静かだった世界とは打って変わって、世界は音にあふれていました。一挙に霧が晴れて、視界がクリアになった感じがします。世界の奥行きが広がった感じがします。
いかに聞こえていない音が多かったか、ということが分かりますね。
これは、AppleのCMの通りです。
外音取り込みオンリーで使うのも大いに「あり」だと思います。
私は外出時にはそうして使っています。
家では YouTube などの音楽を聞きますけどね。
そうそう、外でも家でも、LINEやメールの着信があると、着信音や通知音がイヤホン内で鳴ってくれるので、聞き落としがないです。ただし、iPhoneの着信・通知音が出る設定にした上で、ブルートゥース接続しておかないと、イヤホン内でも鳴りません。
電池のもち
フル充電状態から両耳に着けっぱなしで計測しました。
ちょうど4時間経ったところで「ピロピロピロ〜」という下降音階の電子音が鳴りました。
すぐにAirPods Pro を両耳から外して充電器にセットして、iPhoneの電源ボタンをちょい押ししてスリープ状態にして、充電器に近づけて、もう1回 iPhone の電源ボタンをちょい押しして画面を出すと、画面に AirPods Pro の電池状態が表示されます。電池の残り10%でした。
どうやら、電池残量10%の時点で警告の意味で「ピロピロピロ〜」という下降音階の電子音が鳴るんですね。
すぐに聞こえなくなるわけではありませんが、そろそろ充電したほうが良いですよ、と教えてくれているようです。
コンセントのない外出先でも、充電器の方にしっかり充電した状態で持っておけば、充電器にセットすれば、またすぐに急速充電されるので長く使えて便利。
充電器で充電中は当然使えないわけですが、その間は耳を休めておくか、AirPods Pro をもうワンセット買うか。
まあ、あ、ここは使わない場面だ、と思ったら、こまめに充電器に戻しておく、というのが妥当なところかも知れません。
MagSafe充電器が使える
最近のApple製品の充電にも使えるMagSafe充電器が使えます。通常、本体下に見える穴に差し込んで使う専用充電ケーブルが不要になるので便利です。
写真は、現在充電中の状態です。真ん中のインジケーターランプは1秒くらいオレンジ色が点灯してから消えるので、この写真では光っていません。
充電状態をチェックするためには、本体のどこかを指でちょんとタッチすると、充電できていれば、真ん中のインジケーターランプが緑に光ります。
まだ充電中、という場合は、タッチすると、インジケーターランプはオレンジ色に光ります。
今回の結論
今回はワイヤレスイヤホン、Apple の AirPods Pro (初代)を買ってみたら、補聴器としても使える、しかも音楽もしっかり聞こえるスグレモノであることが分かった、という結論でした。
最近聴力が落ちてきた、と感じる方には特にオススメです。世界が広がりますよ。
補聴器として使えるのは「 AirPods Pro」 だけ
なお、新製品を含めて、Appleのワイヤレスイヤホンは種類が増えてきましたが、ノイズキャンセリング機能、外音取り込み機能が付いていて補聴器として使えるのは、「プロ」の表示がある「 AirPods Pro 」だけです。
(第1世代、第2世代、第3世代とありますが、どれも「Pro」と付いている方です。無印の方ではありませんのでご注意ください。)
追記:アップデートした際の注意
驚いたことに、Apple の AirPods Pro、時々アップデートしているんですね。
あるとき、急に外部の音が増幅されずに、全くそのままの音で入って来るようになり、どうしたことだろうと思ったら、アップデートの際に、設定がどうやらリセットされるようなんです。
「カスタムオーディオ設定」をやり直したら、また大きく聞こえるようになりました。
なので、アップデートしたら、「カスタムオーディオ設定」をやり直す必要があります。
iPhoneホーム画面の、
「設定」→
「アクセシビリティ」→
「AirPods」→
「オーディオアクセシビリティ設定」→
「ヘッドホン調整」→
「カスタムオーディオ設定」
びっくりしましたが、ちゃんとアフターフォローしているんだなあ、と、逆に感心しました。
追記の追記:急にクリアに聞こえなくなったら
その後、アップデートでもないのに、それまで聞こえていた高い音がフッと消えることがありました。どうやら想定外の大きな音がすると、耳を防衛するために、外部音を大きくする機能をダウンさせるみたいですね。
あるいは、その日に受容できる全部の音を計算して、その限度量を超えると大きく聞こえる機能をダウンさせるのか。
いずれにしても、お気遣いはまことにありがたいのですが、この場面では、音が大きすぎても良いから増幅機能効かせてよ〜、というケースも多いと思いますので、解消法を探しました。
結果、見つけました。
iPhoneのホーム画面にある基本アプリの、
「設定」→
「〇〇のAirPods Pro」→
「アクセシビリティ」→
「オーディオアクセシビリティ設定」→
「ヘッドホン調整」→
(一番下の)「外部音取り込みモード」→
「オン」→
「外部音取り込みモードのカスタマイズ」→
「スイッチ右(入)」
これで復帰します。
「外部音取り込みモード」が「オン」になっていたとしても、もう一度クリックしてみて下さい。
表示が「オン」でも、実際はオンになっていない「オフ」の状態だったりします。
不具合の場合の最終手段、リセット、再起動
それでもどうにも不具合が解決しない場合は、電気製品の必殺技、「リセット、再起動」でなんとかなるようです。
support.apple.com